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プロアクティブ/グアム大学日本事務局 (東京都港区虎ノ門)

栗田祥弘建築都市研究所

 

街にできた知の洞窟空間 国際会計士学校の新しいかたち

 

ProActiveは東京都の虎ノ門にある米国公認会計士(USCPA)や国際会計検定(BATIC)の学校であり、アメリカのグアム大学の日本事務局を兼ねている。虎ノ門ヒルズをはじめとした開発により、人の流れが多くなり、より国際的な人種の集まる街になることを見越して、道路からみえる空間全体でProActiveをアピールすることを期待された。道路側に2層吹抜けのエントランスホールを設け、その洞窟のようなヴォイド空間を見るだけで、2階講義室や1階のカフェのようなコミュニケーションスペース、事務局のオフィスなどの学校のアクティビティ覗きみることができる。

素材はウォールナットやオークといった外国材で構成した。国際的に活躍するであろう生徒たちの「将来へのモチベーション」につながることを期待して選んだ。それらの板を折り重ねていくことで、板の間の襞(ひだ)から優しい間接光などを落とし、そこに生徒が座れるベンチや教材や情報を掲示する棚を配置し、人や物が美しく見えるようにさりげなく配慮した。2階の講義室教壇の背面はガラスとし、エントランスホールを介して外の街路樹が見えるようにした。講義室から外は見えるが、集中力を欠くほどではない。逆に道路から講義室の雰囲気やにぎやかさは感じることができる所は、活気が感じられまちに対するアピール度が高い。空間を完全に閉じたり分割するのではなく、「見る/見られる」の関係を保ちながらプライバシーを保てる工夫がまちの魅力を増幅させている。

インテリアの設計ではあるが、空間が街の小さなランドマークになることを期待したい。

 

/// 受賞

・JIPA 第3回インテリアプランニングアワード2014:優秀賞

 

 

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